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世界の方向は臓器温存なのに手術に固執する日本の医者

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世界の方向は臓器温存なのに手術に固執する日本の医者

ケース1 「その後、がん細胞が出てこない」

   
『私が胃がんとわかってから今年(2011年)で8年目です。
   がんと診断されたきっかけは職場検診でした。2003年の秋、53歳の時に受けました。最初にレントゲンで陰が写り、胃カメラで3センチくらいの腫瘍が見つかった時はかなりのショックを受けました。千葉市幕張のクリニックでは胃の早期がんだと言われ、内視鏡で治療できるかどうかのきわどいところだと。2cとか言われたがそんなにひどい奴ではないとも。もう少し小さかったら内視鏡で取れると言われたが、これだと内視鏡では無理だと告げられた。

   胃がんが見つかって2ヶ月後、クリニックのほうから自宅へ電話がかかってきた。
   「早く治療を受けなさい。築地の国立がんセンターでも、千葉大学病院でも紹介しますから」と言われた。しかしどちらにも行かなかった。がん細胞が見つかったことからすぐにがん保険をもらって、いろんな医者を回ったけれど、「胃の全摘が標準治療だ」みたいなことばかり言われた。高知県の土佐清水病院にも行った。そこの医者は「俺は胃がんは得意だ」と言っていた。2回目にその医者のところに行った時、「もう手術でがんを取ってきたか」と聞かれたので、「とっていません」と答えると、「なんでとらないのだ?」と言われた。漢方薬ばかり処方されたので行くのをやめてしまった。

   近藤先生のところに行ったのは3軒目くらいだった。
   私は近藤先生の『がんと闘うな』を読んでいたが、先生のところに行く気になったのは乳がんになった同級生が近藤先生のところへ受診していたからでした。その同級生に受診を勧められたからであって、本を読んで理解したからといってすぐに行くということにはならない。そしてデータを近藤先生に見てもらったところ、「がんもどき」の確率が高いと言われて、それなら話に乗りましょうということになった。胃がんの様子見の患者は数十人おり、私は十何番目だと言われた。近藤先生のところには女房も連れて行き、2人で近藤先生の話をうかがい、様子見することを決めました。

   何も知らない人が家の設計プランかなんかを渡されても、中身を理解できない。
   がん治療はそれと同じですよね。すべて説明します、決めるのはあなたです、と近藤先生から言われた。少し期間を置いてレントゲンを撮ったら、5センチくらいの腫瘍が見つかった。近藤先生いわく、胃の半分の大きさのがんが、「がんもどき」ということもあり得ると。近藤先生はデータマニアですね。後でわかったのですが、様子見も治療の一つだくらいに思っているのは近藤先生以外にはいない。

   その後、1年に1回内視鏡検査を受けていますが、がん細胞が出てこないのです。
   だから最初の診断というのもよくわからないよね。幕張のクリニックで最初の診断を受けてから、1年後の内視鏡検査でもがん細胞が見つからなかった。こういうのよくある話らしいですよ。近藤先生の記事にも、担当医や病理医にも何%か誤りがある、と書いてあるじゃないですか。だからその範疇かもしれないし。実はこの8月に私と同じような胃がんで出血し、死んでしまった知人がいる。がんが消えずにそのまま共存していたんです。胃がんと診断されて手術で切除するのを、もう10年以上拒んでいた。

   私は今8年目ですが、近藤先生に受診してから、命を奪うがんとそうでないがんがある、ということは理解しました。何も知らなければ「知らぬが仏」で検査しないほうがよい。その知人は吐血するまで知らなかったので、クヨクヨしなくてよかったのかもしれない。私は今、年に1回の受診だけですが、最初の頃はもっと頻繁に受診しましたよ。毎年、内視鏡検査で胃の状態を見てきたのですが、もうクレーターみたいな腫瘍の形がなくなってしまったのです。がんは一応見られないけれど、どこかにがんはあるのではないか、と近藤先生は言っていた。それでもう8年が過ぎているのですが、今年(2011年)の4月に内視鏡で見たら、またクレーターみたいのができていました。「がんもどき」は繰り返すのかもしれない。

   様子見を続けようと腹を固めるのに3年、5年はかかりますよ。
   最初は私も呪縛されていて何とかしなけりゃと思っていました。胃は大きいから少しがんが大きくなってから切ってもいいかもということも考えました。いざ自分が胃がんになるとやはり考えてしまう。周りもうるさいからね。重要なのは呪縛を解くことと、開き直ることですよ。呪縛が一番怖いですね。偏って変に調べるからいけない。そんなだったら調べないほうがいい。がん保険金で盗難アジアなんかへ行っていれば治ってしまう、という人もいました。』


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